Earth Studioは、Google Earthの3D画像や衛星写真を使った映像をWeb上のGUIで制作できるツールです。
kml形式のポリゴンデータをアップロードして載せることもできます。
しかし、CRSがWGS84(EPSG:4326)しか対応しておらず、北極点を一周するポリゴンを載せることはできません。
これは、北極海域の海氷ポリゴンを載せた例です。
円形に歪んで(?)見えますね。
拡大してみると、特定の経度に差し掛かったパスが反対方向に一周してしまっていることが読み取れます。
データを調べると、経度180°前後でパスが一周してしまっていることが分かりました。
つまり、この経度180°前後のパスをうまく加工する必要があります。
ソースコード
GeoJSON形式のデータを加工するNode.jsのスクリプトです。
(事前にkmlをGeoJSONに変換しておきます)
探り探りだったため長々とコードを書いてしまいましたが、要は次の画像のように、経度180°前後で北極点に切り込みが入るようなポリゴンに整形しています✂️
(Earth Studioに載せるため、整形後にGeoJSONをkmlに変換しています)
borderのスタイルを消せば、もう切り込み部分が気にならなくなります。
補足
Earth Studioに載せたいデータが、EPSG:3411
や EPSG:3571
といった北極海域を囲むCRSで作られていたら、今回のようにデータの加工が必要になります。
しかし、別のCRSで作られた世の多くのデータは、この問題を考慮済みです。 例えば、U.S. NATIONAL ICE CENTERに掲載される北極の海氷ポリゴンであれば、上記のような面倒な加工は要りません。
加工が必要か不必要か、まずはQGISなどで手元のデータをプレビューして確認してみましょう。